SIerについて気になったので調べた

先日、「SIerという謎の業種」についてブログを書いたが、その後も気になっていた。グローバル企業で働いているので、この、おそらく日本特有の業種がどうして存在するのか、などを知りたかった。同僚に説明するときに必要だ。というわけで、海外との違いという観点を中心に今日は少しググったりしてみた。

ちなみに私が販売しているソフトが海外と同様に、日本でもメジャーになるかどうかの一つのポイントは、この謎の業種にいかに浸透させられるかどうかにかかっているのではないかと思っている(まだ仮説だけど)。

しかしシステムインテグレーターの隆盛は、日本特有の現象である。実は米国のユーザー企業は独自のシステムを開発する場合は、システムを内製する傾向が強い。情報システム部門がエンジニアを抱えて、社内でシステム開発から運用までを行なう、インハウス開発である。

なお「エスアイアー」や「エスアイヤー」は和製英語である。日本のシステムインテグレーターを英語で説明する場合は、ITサービス会社(information technology services company)と説明した方が分かりやすい。

ぐぐったらいろんなものがあったんだけれど、意外とまとまっていたのはウィキペディアだった。(ちなみに英語ではシステムインテグレーターは systems integrator と s を付ける場合の方が多い気がする)

(2008/09/16)

小飼氏が「SIerというのがよく分からない。外注というのはなぜ始まったのでしょうか」と質問を投げかけると、ひが氏は「いろいろな説があるが、1つは雇用の問題。日本は一度雇用すると、めったに辞めさせることができない。システム開発はずっと続くわけではないので、ユーザー企業は開発要員を社員として囲うのがつらい。だからSIerに外注する」と説明。さらに、「SIerも常に仕事がたくさんあるわけではないので、社員を大量に抱えて仕事を回すのはつらい。だから、仕事の何割かを下請けに回すという、下請け構造が発生した」と業界の構造を解説した。

なるほど、日本の雇用形態に起因する可能性があるわけだ。

米国と日本との大きな違いは、米国の企業は基本的に内製なのだ。すなわち、社内のIT部門に開発エンジニアを抱え、そこでシステムの開発から運用を行なう。
ですから、米国のベンダーはそこに製品を供給する役割であり、日本でいうSIerというのはほとんどなく、あっても企業でリソースが不足したらそれを補う役割でしかない。契約にしてもはっきりしますよね。提供されるプロダクトやサービスに対する対価を払えばよいわけで、かかった人月で支払ういう出来高払いのような形態は少ない。日本のようにベンダーやSIerに丸投げして、できてからこんなはずではなかったなんて事態にははじめからならない構造なのだ。

米国と日本の違いを中心に説明。

日本におけるシステム・インテグレーションあるいはシステム・インテグレーターの定義は、製造元が多岐にわたる複数システムの統合という本質から離れていき、顧客企業から契約を請け負う「元請け」という意味になってしまったのです。

そういえば、統合するような仕事もしていないのに、なんでSIって呼ぶんだろうって思うことが多々有りました。

あとはリンク

まだいろいろ読んでおもしろいのがあったけれど、時間がないので以下、リンクだけ。